ポール・ケアホルムは1929年デンマークに誕生しました。家具職人の見習いをする傍ら、技術学校で幾何学と製図を学びます。スチール家具にこだわったケアホルムは試行錯誤を重ね、ようやく1956年に最初のスチール家具のコレクションを発表します。
その頃、コル・クリステンセン社で発売した代表作「PK22イージーチェア」はミース・ファン・デル・ローエの「バルセロナチェア」に多大なる影響を受けたといわれています。バルセロナチェアよりも繊細なシルエットのPK22イージーチェアは彼がこだわったスチール部分、座面の角度や素材のバリエーションなど、座り心地にもこだわったチェアに仕上がっています。
また、「PK20ラウンジチェア」などもロッキングするチェアとして寛ぎの空間を演出します。彼の作品をリプロダクトした商品も数多く誕生し、発表から60年経った現在でも色あせることなく多くの人に愛用されています。ケアホルムは51歳で惜しまれながらこの世を去りましたが、彼の活躍は数々の受賞歴からもうかがう事ができます。